zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

マッチポンプ。火災(パンデミック)を鎮火するには火炎先端(重症者)でなく、火元(感染源=無症状感染者)を消火せねばならない。なんでもかでも火元に投げ込む(マッチ)分科会の施策。医療は対応(ポンプ)しきれず感染爆発。人は易きに流れる。一旦認めたら自宅療養は急増、次いで家庭内感染、新規感染者、重症者へと。岸田首相は感染源を叩く攻めの戦略に切り換えよ。

まあこの体たらく(ていたらく)はどうだろう。
 今回のオミクロン株感染爆発は、年初のコロナ対策分科会有志が岸田首相に会って提案したことから始まった。重症者用に病床を空けておくためと言って、その先のことは考えずに無症状~軽症感染者は自宅療養に廻す(注1)。
 人は易きに流れる。一旦認めたら医師は自宅療養にどんどん廻す。結果的に急増。とともに家庭内感染、新規感染者、次いで重症者も。
 医療は逼迫されるから、次々と対策を緩め、逆に新規感染者を増やしてしまう。
その結果が今日のいまだ収まる気配の無い感染爆発である。
 これをもたらしたのは、感染源のことは考えず感染伝播プロセスの最末端で回避・逃げ・受身の手法ばかり行う疫学専門家の方針の結果である。


*)火災(パンデミック)を鎮火するには、炎の先端(重症者)ではなく、火元(感染源=無症状感染者)を消火(隔離・治療)せねばならない
 重症者は感染源とはならない。なぜなら動き回ること無く、隔離されるからである。
会食をしたときにクラスターが発生したとする。なぜ起きたか。咳き込んでいる人がいた訳ではない。外見上健常者と変わらない無症状感染者(抵抗力の強い若年層では本人も気付いていない無自覚感染者の場合もある)がいたからである。
彼ら-無症状感染者-を放置する限り、いくらマスクをしても感染増加は収まらない。


*)人は易きに流れる。一度認めると止めども無く自宅療養が急増。そして家庭内感染、新規感染者、重症者も。
 分科会が無症状~軽症感染者は自宅療養にという指針を出し、それに従って医師は患者の状態を診て、その判断と裁量で自宅療養に廻す。
 現在の日本では医師は患者のこと、患者のためは考えるが、彼が社会の中で感染源となるかどうかについての視点には決定的に欠いている。例えば学童へのワクチン接種の是非についても、成長途上とか健康への影響とか議論しているが、聞いていると感染源としての視点は決して持つことがない。実際にはそうこうしているうちに、オミクロン株になって、幼児・学童から保育園・家庭内感染が起きている。


このようにして感染源を放置するままにした結果は、現在東京で自宅療養者2万人以上、新規感染者の内訳として家庭内感染、無症状感染者、若年層が最多となっている。


*)なんでもかでも火元に投げ込むような分科会の施策。まるでマッチポンプ。
 重症者は火炎の先端であり、火元の感染源(=無症状感染者)を消火しない限り、火事(パンデミック)は鎮火できない。
 ところが後藤厚労相を通して出て来る対策すべてが規制を緩め、無症状~軽症感染者を放置する施策ばかりである。対応が大変、手が回らないという理由で無症状感染者をどんどん放置するのだから、感染はますます増加し一層手が付けられなくなるのは当然の帰結である。その先はセルフケア-若い人は自分で判断し自宅待機・療養せよと。これで感染源をコントロールできるはずがない。
 マッチポンプという言葉がある。なんでもかでも火元に投げ込む(マッチ)ような分科会の施策。新規感染者は増加するばかりで、医療(ポンプ)は対応しきれず、火炎(感染)は燃え盛る(拡大・爆発)ばかり。


*)自分達の都合ばかりの発想の分科会
 なぜこうなのか。病床を確保するためと言って感染源を放置し、逆に医療逼迫に。保健所はパンクし対応不可能に。
 だからしょうがない。自分達は最善を尽くしているのであって、それでいて事態はそれを上回るのだからしようがない(自分達は悪くない?)と言いたいところだろう。この先どうなるのか-見通しも持てない。


これはそもそもの出発点の方針が誤っているのである(医療従事者が悪いのではない)。
 感染伝播プロセスの最末端での回避・逃げ・受身ばかりに徹し、感染源を放置しその結果のことは考えない手法。
 火災(パンデミック)を鎮火するには火炎先端(重症者)でなく、火元(感染源=無症状感染者)を消火せねばならない。ウィルス・感染源を叩き、制圧、撲滅する攻めの手法を取らねばならない。


*)患者の状況・患者の声が反映されない分科会
 医療や専門家の観点ばかりで、患者・濃厚接触者・家庭の声が反映されない分科会。
 どうしてか-ある意味当然である。専門の医療関係者が対策を考えるのは。それで普通は問題が無い。
 分科会は基本的には医療・医学関係者から構成され、とりわけ尾身会長をはじめとする疫学専門家に主導されている。ここに留意すべき点がある。彼らはまず接触回避・逃げを考える。感染源のことは考えない。
 ここには患者、自宅待機・療養、家庭内感染、医療が間に合わず助からなかった患者の声は無い。無学の素人や患者が医師・専門家にものを言えるはずがない。だから自宅療養と言われればそれに従うしか無い。そして家庭内で感染回避に四苦八苦し、それにもかかわらず濃厚接触者・新規感染者を生み出し、十分な医療も受けられないまま、時には犠牲者を出しても文句は言えずしょうがないと諦めるしかないことになる。医師・医療機関は第一義的には患者を家族に預けたのであって責任からは逃れるのである。ここには医療や専門家の観点(都合)ばかりが反映される体制の欠点が現れている。


なぜこうなってしまうのか。出発点から誤った手法を取っているからである。
ウィルス・感染源を叩き、制圧、撲滅する攻めの手法を取るべきである。


*)感染爆発は無症状感染者の軽視(感染源放置)の結果。感染源を断つ立場に立て。
 現況下で先を見通せるか。見通せない。それどころではない。手元の処理で精一杯である。これが感染伝播プロセスの最末端ばかりで対応する疫学的手法の結果である。
 対策を転換せよ。感染源に注目し、感染源を叩く手法に転換せよ。そうすれば感染が拡がって困難ではあっても見通しが立つようになる。


*)岸田首相は感染源を断つ立場に立つべきである
 岸田首相は感染源を断つ立場に立つべきである。根本的に視点を変えよ。回避・逃げ・受身ではなく感染原因に注目し、感染源を攻める立場に立って諸対策を考えよ。
 個人の立場では接触回避の励行でよいだろう。しかし社会全体でパンデミックに対処し制圧する観点からは、ウィルス・感染源を攻め、感染源を断つ立場に立って諸政策を進める必要がある。


攻めとはウィルスの感染伝播増殖プロセスに直接介入する方法、(1)抗ウィルス特効薬による治療・回復、(2)予防ワクチン接種による集団免疫形成、(3)大規模臨時・仮設病院の設営、無症状~軽症感染者の隔離・収容・治療による市中感染源密度の低減である。
 これらは疫学的手法には無い、蔓延防止措置でも緊急事態宣言でも考慮されていない対策である。


(注1)

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