zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

カジノは北方領土に!  -横浜も大阪も不適。株価が下がろうと、もっと別な未来都市構想を考えよ。選挙公約違反ならリコールも。

なにもない砂漠のど真ん中にカジノ都市ラスベガスは作られた。ホテルを建設し有名スターのショーも興行する。これを目当てに全米、全世界から飛行機を使って観光客が集まる。これがカジノの経済効果であり、成功モデルである。


自民党と地方自治体、経済界の一部は人口稠密な大都市に作りたがっている。これで誰が利益を得るか。彼らとそれに関わる一部業界である。誘致都市も一部観光収入はふえるだろう。
日本全体としてはどうか。経済地盤、人材育成、教育・文化など将来にわたる長い目で見た場合、日本の立国にとって本質的にプラスになるのだろうか。


健全な市民・子供・学生と勤労意欲、事業意欲の高い会社員、経済人が集中する高度経済文化都市。横浜に対するイメージ、好感度は高い。


さらに人口過密度を高めてまでも作る必要があるのだろうか。
市民なら30分、国会議員だと1時間半もあればすぐ行ける。議員も気もそぞろになって政治に専念できまい。


美の都パリ、音楽の都ウィーン、金融の都市フランクフルト、そしてカジノの都市横浜
  「ヨコハマ~黄昏(たそがれ)~カジノに暮れるう~#?$」
-これが市長の呈示する近未来の横浜像である。イメージダウンは避けられない。


外国に行って見たものと同じようなものを作りたがる、「もの真似日本」の発想レベルの低さ。こうした志操が低い市長を選んだ横浜市民もその程度の見識だったということになる。


取り止めたらどうか。失望で株価が下がるだろうが、それでもよい。市長はもっと別のあるべき横浜の将来像を市民から募ったら。
もし選挙公約違反ならリコールは選択肢の一つかも。


大阪もふさわしくない。ロサンジェルス、シドニー、上海に伍する大阪はカジノの都市大阪となって、廈門のような都市になるわけだ。
カジノの都市で育った子供達、学生、若者はどんなものだろう。市民は一度はカジノを経験するだろう。父親や未成年、会社経営者の中には家族や事業から気もそぞろになるものが現れるだろう。


万博にカジノがドッキングすれば確かに経済効果はあるだろう。しかし都市の将来像としてはどうか。ファミリーで訪れる観光客の一部を誘惑して家族を引き裂き、将来の日本経済を担う若手リーダーの関心とエネルギーをあらぬ方向に誘引する。


室町、安土桃山、江戸時代を通じて日本資本主義の形成に預かってきた堺商人、大阪商人、近江商人などの商売倫理や事業意欲のあり方には合わないように思う。同じエネルギーと資力をもっと別な夢にかけよ。


カジノ法案に前向きでない谷垣幹事長の頃がなつかしい。趣味の自転車事故で重傷を負って入院した途端に、法案があれよあれよという間に通ってしまった。バドミントンの桃田選手がリオデジャネイロ オリンピック代表から外されたのに、国レベルで堂々と法案が通るのは何故?と割り切れない気持ちだったが...。


日本全体を見回したとき、経済効果が大きいのはどこであろう--北方領土である。具体的には港や飛行場、大きな収容施設が可能な国後島、あるいはかって連合艦隊機動部隊が真珠湾攻撃に出撃した単冠湾のある択捉島がよいと思う。


市民が30分、国会から1時間半の至近距離に比べ、飛行機、場合によっては大型ツアー客船で訪れる立地条件。夏の避暑地効果に加え、流氷もある厳冬下のカジノは世界で稀である。


もちろん今まで未開発だったために保持されている自然環境を破壊するのは残念であり、環境保護団体からは異論が出るだろう。しかし軍事施設を設置し、首相が頻繁に訪れ、領土の既成事実化を図るロシアに対するに、自然保護を優先し占領を黙認するか、一部自然環境を損なうのを覚悟しても領土復帰を優先するか--どちらを選択すべきか。


横浜、大阪に比べ経済的インパクトがはるかに大きい立地条件に加え、さらに重要な波及効果がある。それは地政学的、政治的意義である。ロシアは米国の軍事施設設置を常に警戒している。大規模な娯楽施設なら、そうした恐れはほぼ消失し、北辺への観光客誘致、人口流入はロシアとしてもメリットが大きいだろう。


地方自治体の首長では目の前の利益誘導に血眼で、視野、見識に限度がある。
ここは日本全体から俯瞰した方向性をしかるべき筋から指示すべきではないか。


安倍政権はやっぱり欲にかられる一部利得者レベルの政権なのか、それとも日本全体を俯瞰して歴史に残る将来像に布石を打てる政権なのか。


北方領土に結実すれば、今回の法案も提案しただけの十分な意義があり、谷垣氏の果たした姿勢ももって浮かばれることであろう。


そうした期待を持ちたいが、果たしてどうであろうか--恐らくはありきたりな地方の狂躁誘致劇に終わることになるのであろう。今までいつも失望させられてきた如く...。

×

非ログインユーザーとして返信する