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立憲民主党に現実的政権担当能力はあるか(1)台湾有事

*)立民代表選候補者の主張に現実性はあるか
 立憲民主党代表選討論会で、中国問題について、逢坂誠二元首相補佐官は、
「外交・安保は現政府のやり方を引き継ぎつつ、必要な微修正を加える。経済力や軍事力が大きくなる中、つきあい方は難しい。北京五輪ボイコットはありうる。」と述べた。


政府は悪いといういつもの野党並みの意見が出るかと思っていたが、なかなか現実的な思考である。野党にしては珍しい政治的立場と印象に残った。


現在、米国と英国は北京五輪をボイコットはしないものの、外交的ボイコットを検討中であり、同盟諸国にも追随を促す可能性が十分にある。
その名目はウイグル族の人権無視、強制労働、強制収容所に対する抗議である。


北京五輪ボイコットという発言は、日本では与党自民党も含め、まだ聞いたことがない。
公的な場での明確な発言としては初めてと思える。
与党ならともかく野党から、はっきりとこうした発言が出るとは思わなかった。


北京五輪ボイコットも取り得る一つの可能性-これはなかなか現実的な思考である。
逢坂氏は自身で思考しているのは明らかである。


*)台湾有事
 北京五輪をボイコットは、現在はウイグル族の人権無視に対する抗議の手段としてその可能性が考えられている。しかしそれ以上に重要な意味がある。


それは台湾有事に対する牽制である。
中国の台湾侵攻阻止のための数少ない手段の一つとして、北京五輪ボイコットが考えられる。


*)北京五輪後の習近平
 習近平は北京五輪を成功裡に終了した後、本格的に台湾侵攻、奪回を開始するだろう。
既に香港は本土化並みにした。


民主主義国家に対する全体主義国家の攻撃・包含・自国領土化-これに対して阻止できるか。
 中国の軍事侵攻に対して米国は軍事的に対抗するか。いまのところ軍事力を行使する法的根拠が無い。
 米国は台湾を中国の不可分の一部という中国の主張を尊重し認めている。この立場に立つ限り、軍事的に介入、阻止行為に踏み切る根拠は無い。


米国-台湾安全保障条約を結ばなければ、同盟条約を結ばなければ保障できない。これ無しには中国の軍事侵攻に対して指を咥えて見ているばかりということになる。


これを阻止するには、他に何ができるか。
 北京五輪ボイコットは取り得る一つの可能性である。
台湾侵攻に対する反対の意志表示であり、心理的牽制として今後も保持すべき選択肢の一つである。


*)現実的というのは、政権担当能力を測るバロメーター
 逢坂氏はこうした観点から発言している訳ではない。
しかし与党自民党も含め、北京五輪ボイコットの可能性を公的に発したのは、日本では初めてである。与党ならともかく野党からこうした明瞭な発言が出るとは思わなかった。
なかなか現実的な思考である。
自身で思考しているのは明らかである。


五輪は悪・中止という枝野前代表の破滅志向の政治性には、国民と国家の事業を維持・育成・発展させるという現実の国政を委ねることができるとは思えない。


現実的ということは、政権担当能力を測るバロメーターの一つである。

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