zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

肝腎なのは蔓延措置延長よりもはるかに感染増加の主因となっている自宅療養を止めることだ。

*)分科会で見解の異なる委員がいるのは当然
 尾身会長は、蔓延防止措置に反対のものが2名いる、感染の専門家ではないと言う(令和4年2月18日)。一体こんなことをバラして何になるのか。マスコミに言ってどうなるのか。内部の意見の不一致を公(おおやけ)にすれば感染が収まるというわけでもあるまい。
 見解が異なる委員がいるのは当たり前。会議や委員会で異なる意見が出るのは組織が健全な証拠だ。国の施策を決めるのに、多様な領域の専門家から多角的な意見を聴取する構成であるのは当然ではないか。まるで感染の専門家でない人間は黙って言うことを聞けのような感じである。
 筆者はこのような自分の専門分野の都合だけでものを決める分科会には、患者・自宅療養者家族・介護者の代表が入るべきだと思っている。
 そもそも蔓延・緊急措置はそれほど効果は無い。昨年のデルタ株の時を見よ。全く効果が上がらず延長に次ぐ延長だったではないか。尾身会長は自分の手法の効果が上がらないのを棚に上げ、五輪開催は悪だと言った。責任を他に転嫁するようなものだ。今回も目に見えて感染が低下したというわけでもない。それよりもずっと切実なのは患者を次々と自宅療養に廻し、家庭内感染・新規感染者発生を起きるがままに放置していることだ。尾身氏ほか分科会有志が決めた措置である。こちらを即刻止めるべきだ。


*)オミクロン株の感染爆発は分科会有志の岸田首相への自宅療養可の提案から始まった
 今回のオミクロン株の感染拡大・爆発は、正月明けに分科会有志が岸田首相に面会を求め自宅療養可とする提案から始まった。その後も有志で数回、首相に面会し今の施策が取られるようになった。


*)なぜ分科会でなく分科会有志なのだろう?
 やや不審に思ったのは、分科会があるのだから分科会で決め提案すればよいのではないか。なぜ有志なのか。いずれにせよ、有志で提案し岸田首相の許諾を得て、あとはお墨付けを得たわけだから、反対の意見があっても自分達の思う通りにできるわけである。


*)飲み薬があるから自宅療養でも大丈夫ということだったが...。
 その時の理由として、重症者用に病床を確保しておくために患者を入院させず自宅療養に廻すということだった。
 自宅療養こそ最も忌むべき、してはならないことである。医療側からの責任放棄、家庭内でなにが起ころうと我れ関せず。手が離れるから楽。負担にならない。患者も家族も満足な医療を受けられず、家庭内感染が起きるままに放置される。
 その時自宅療養でもよいという理由に挙げたのは、飲み薬があるからということだった。開発されたばかりである。自分は疑念に思わざるを得なかった。何故なら、
(1)確かに製薬会社のデータによれば高い効果があるということである。だが..、
(2)今はどうか知らないが、その当時(令和4年1月初め)日本ではまだ使用実績はほとんど無かった。
(3)それほど効果があるのなら、開発・認可・使用が先行している欧米で感染は抑制され減少してもよいはずではないか。しかしそれとは逆に感染爆発が大規模に進行中だった。


分科会有志が言うように、本当に効くのだろうか?、自宅療養でも問題無いのだろうか?、新規感染抑制に寄与するのか?。不確かである。疑問は残った。


*)蔓延・緊急措置の効果は限定的。家庭内感染のほうがはるかに重大・切実。
 当初自宅療養可は必要な場合に地方自治体ごとに判断して実施するというはずだったが、一旦易きを認めたら、とめどもなく易きに走るのは人の通性である。医療が逼迫するからと次々と規制を緩め、なんでもかでも自宅療養に放り込む。無尽蔵に放り込めるわけである。
 後藤厚労相は特に定見を持たず、次々と規制を緩め自宅療養に廻すという分科会の案をそのまま受けては決定し通達する。
 これで家庭内感染・新規感染者が増加しないはずがない。そうするとまた自宅療養に廻す。こうして自宅療養者は今や54万人(令和4年2月9日時点)。これで新規感染者、幼児・学童と高齢者への感染が増えないはずがない。


*)重症者、死亡者とも高齢者が大半。どこで感染したか?。
 重症者、死亡者とも高齢者が大半。高齢者に多い死亡者の内訳としてオミクロン株による重症化よりは、もともと基礎疾患を有する者がコロナに感染して悪化するケースが多いと言う。
 彼らはどこで感染したか?。高齢者施設、障害者・介護施設等のクラスターもあろう。しかし高齢者が最も多くいるのは自宅ではなかろうか。無責任に際限無く自宅療養に患者を放り込むために、同居する家族は容易に感染し、十分な医療を受けられないまま悪化してしまう高齢基礎疾患者が多いのではないか。
 飲み薬があるから自宅療養でも大丈夫というはずだったが..。効果はあるのか?。


自分は自宅療養という対策について、その効果と正否・妥当性について検証が必要だと思っている。加えて分科会のメンバーも入れ換え・追加が必要と思う。


*)患者を安易に自宅療養に廻すのを止めよ
 ともかく飲食店対策が主で効果が限定的な蔓延防止の導入・延長よりも、自宅療養による家庭内感染を断つほうがはるかに直接的効果があり優先すべき事項である。
 ここまで自宅療養者数が大規模になると、自宅に替わる隔離・治療施設が必要だが、収容者数・医療担当者数の確保もたいへんである。しかしこれは最も直接的で即効性のある対策である。


*)臨時病院を建設せよ。民間活力を活用せよ。
 臨時・仮設病院を建設せよ。簡易隔離宿泊施設でも症状レベルによっては構わない。簡単ではない。民間活力を活用するのが最も良い。次は地方自治体、政府、自衛隊となる。医療行為のできる資格者は数が限られている。非常時の超法規的措置により範囲を拡大し人材を確保する。こうした非常時・準戦時状態対応の能力は日本に必要である。特に民間活用には経済活性化・特需を呼び起こす景気起爆性がある。

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