zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

コロナは永久に無くならない。今後も繰返し緊急事態状況は起きる。いい加減、受身と待ちの姿勢ではなく、感染源根源を絶つ攻めの対策に切り換えたらどうか。

*)感染力倍増の威力
 a型ウィルスでは、1人の保菌者が2人に感染させる感染力があるとする。うつされた人は同様に周囲の2人にうつす。以下、連鎖的に感染が伝播するとどうなるか。5次まで行くと、感染者総数は2x2x2x2x2=32人となる。
 o型ウィルスでは、感染力が2倍強いとして、1人の保菌者が4人にうつす感染力があるとした場合どうなるか。5次では4x4x4x4x4=1024人である。
 6次では、a型の64人に対し、o型では4096人。7次では128人に対し、16384人。8次では、256人に対し、65536人である。以下、連鎖反応が続くにつれてo型では桁違いに爆発的な増加となる。


論理ではこうなるわけだが、実際はどうか。現在の新規感染者増加曲線を見ると、まさにその通り。現実は、ほかにも影響を与えるファクター(因子)がいろいろあり、論理通りには行かないだろうと思っていたが、結果はそれらの攪乱因子をものともせず、論理をもろに・忠実に反映するような増加曲線そのものである。


オミクロン株は表面のスパイクたんぱく質の変異が30か所以上あり、細胞受容体に結合する確率が高まり感染力が強い。あるデータによれば、感染力はデルタ株の4倍くらいとある。その結果が新規感染者の増加となるわけだが、ここまで正直に、論理通りに現象として現れてくるとは思わなかった。


*)感染倍増を防ぐには--初動段階で介入する
 この感染増加を防ぐには、できるだけ初動段階の連鎖反応の1次、2次、3次段階で手を打つ、連鎖の数珠繋がりに介入し、早い段階で連鎖を断ち切るのが、最も効果的である。
感染源根源を叩くことが効率的、本質的対策である。


*)いまの対策方法-感染伝播プロセスの最末端での待ちの姿勢-では今後も増加は進行するだろう
 しかし疫学専門家が主導する新型コロナ感染症対策分科会のいまの対策方法は、感染伝播プロセスの最末端での対策がメインである。1次、2次、3次の初動段階ではなく、10次、20次、30次の最末端での対応ばかりを行う手法である。これで感染拡大・爆発を押さえられないことは、デルタ株の際の尾身会長の対応ぶりでわかるだろう(注1)。全く効果が無い。
 感染源を放置したままの今のコロナ対処では、憂慮すべき事態だが今後も増加は進行するだろう。


*)コロナは永久に無くならない。今後も繰返し緊急事態状況は起きる。
 コロナは人類の進化史上初めて遭遇した疫病である。だから人間には耐性、免疫は備わっていない。コロナは永遠に無くなることはなく、コロナ以前に戻ることは決してない。今後、未知の変異種は繰返し現れ、何度でも緊急事態状況が起きるだろう。従って原則、人類は永遠にワクチンを打ち、マスクをしなければならないということになる。


人類の前に初めて出現した疫病としては、例えばエイズがある。出現して以降、世界に広まり無くなることはない。基本的には永遠に存在する。
 またコロンブスの新世界発見後、もたらされ瞬(またた)く間に世界中に広まったものに、喫煙の風習と梅毒がある。旧世界の人間にとって梅毒は初めて遭遇する疫病であり、世界中に広まり、その後決して無くならない。


*)いまの対処方法を今後も続けるべきか
 筆者はかねてから、受け身・逃げ(外出自粛・飲食店営業規制・人流抑制、マスクを二重に着用など感染伝播プロセスの最末端での対策)の手法ではなく、攻め(初動段階のウィルス・無症状感染者の感染源根源そのものを叩く)の手法にせねば、コロナは克服できないと指摘してきた。


これからも新たな変異株の出現、感染拡大・爆発の事態は何度でも起きるのである。
 今回のオミクロン株はいま感染拡大の途上にあるが、いずれ終熄を迎え正常を取り戻すと多くの人が思っているかもしれない。しかしそうではない。また同じようなことが繰返し起きるのである。


これからもそのたびに、重症者のために病床を空けておく、そのために患者を自宅療養に廻す、結果として濃厚接触者・家庭内感染・無症状感染者を増やす、彼らを市中に放置して飲食店だけに責任を取らせる、国民には自粛に協力せよと効果の上がらない巣ごもりを強制する、これらを毎回繰返すのであろうか。


*)いい加減、逃げの対策から攻めの対策へ、感染源を叩く方式に変えたらどうか。
 こうした受身・待ちの姿勢から、いい加減、対策の手法を転換してはどうか。
感染源を新たに創り出し増加させる自宅療養はやめよ。自宅療養にする理由は医療関係者の都合を優先させた結果であり、社会全体の感染克服を最優先の主目的とした理由からではない。


*)対策本部・分科会よりも岸田首相のセンスのほうが優れているのではないか?
 分科会メンバーや新型コロナウイルス感染症対策本部の(ミス?)アドバイスにより、周囲に説得されたのだろうか、対策を緩め、心ならずもオミクロン株の感染爆発第六波に至らしめた岸田首相。
 尾身氏が出て来て、また同じことを繰返すのは見たくない。(注1)
よくはわからないが、メンバーよりも岸田首相のセンスのほうが優れているのではなかろうか。


*)岸田首相に期待する
(1)コロナは今後永久に存在する。今後繰返し何度でも緊急事態状況が起きる。
 自宅療養にせず、少なくとも隔離し新規感染者の発生・拡大を防げ。
(2)迅速対処法の確立。民間活力の活用と新規事業創出。
 お役所の保健所に預けられている感染対応交通整理業務の抜本的機構改革。
 緊急事態時に設置する伸縮自在な臨時・仮設病院の迅速設営、超法規的措置による必要人員動員を可能にする。
 常設不可能な臨時病院・医療従事者業務の民間委託・事業化。民間活力活用・新規事業創出・感染対策特需を図り、経済復興・活性化を推進する。


(注1)
 五輪は悪だ、国民の危機意識の共有が足りない、人流をさらに50%減少しなければならない、とすべての責任を国民の努力不足・飲食店に押しつけれど、どれを取っても効果が無い。それ以上に問題なのは、日本の知性と称する四大新聞の代表的新聞やTVニュースステーション、コメンテーター、地方自治体首長、野党が、尾身氏の言うことは正しいものとひたすら信奉し、思考を停止し解決への方法を自身で考え努力することを放棄してしまうことだ。国民もまた尾身氏がまるで正しいものと思い込んでいる。しかし効果が無いとは薄々気付いている。
 疫学的手法は感染源本源は考えず、ひたすら接触回避に徹する。その解決はそれ自身の方法ではできない。なんらかの他の理由による終熄を待つのである。他の理由については既に述べたから繰返さない(注2)。この意味で自力では解決できない他力本願である。
 本来の疫学的手法はできるだけ初動段階で手を打つのが正道である。これなら効果が上がる。しかし日本ではそうではない。今回のオミクロン株の感染拡大が現れてくる前の分科会有志の動きを見ればわかるだろう。感染伝播プロセスの最下流での対応の大変さを考えて、負担を軽くするために対策を緩めることを提案してくる。これは逆行措置である。感染源を放置したまま、重症化する事態を感染伝播プロセスの最末端で待ち続けるのである。無理は、感染が拡がり追い詰められてから仕方なくやるのではなく、極力初動段階で注力すべきである。


(注2)

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