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いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

無症状感染者放置のつけ。現状の接触回避策だけでは打つ手無し。悪性の変異種出現でコロナ感染爆発第四波へ。

大阪府ほか各地でコロナウィルス新規感染者数が増加し、そのスピードは驚くほどだ。新型コロナ感染症対策分科会尾身茂会長は第四波になっていると。できるだけ要対応の事態を認めまいとして決断を先延ばしにする菅首相に似てきてか、あるいは忖度してか、先手を打つというようなことが無い。


悪性度の高い英国型変異種の出現で、これまでなんとか対処してきた日本の対処方法は効力を発揮できなくなりつつある。
 本来、感染力が強く容易に重症化しやすい感染症は、瞬く間(またたくま)に世界中に拡がり人類を危機に陥れパンデミックとなるのであるが、その対策の最も基本的原則は
 初動段階で全力で手を打ち押さえ込む。時間とスピードが勝負。
である。時が遅れるほど感染は拡がり大規模になって手が付けられなくなる。


これに対して日本の対応法は初動段階では放置しておき、そのうち重症化した者だけを治療し、無症状~軽症感染者は野放しにしたままなのである。感染力がそれほど強くない、あるいは治療薬がある場合にはそれで済む。
 しかし人類が出会ったことのない未知の疫病には、それに対抗する体内防御機構は全く存在しない。だから瞬く間に感染は拡がり死者が続出する。
 ちょうど外来生物が持ち込まれると、天敵がいない環境で瞬く間に増殖し、在来種が淘汰され滅んでしまうのに似ている。人類の場合では新大陸発見の後、南北アメリカの現地人はヨーロッパなど旧大陸から来た人間が持ち込んだ疫病に対して抵抗力を持ち合わせておらず大量に病死した。そのためそれらの植民地では現地人をあまり虐殺することなく入植できたのである。逆に、新大陸から旧大陸にもたらされたものに、性病の梅毒および喫煙の風習がある。これらの病気と習慣は瞬く間に世界中に拡がった。


現在、政府も地方自治体も厚労省も外出自粛・飲食店営業時間規制をなお一層徹底して励行をと呼びかけ、しかし一方で無症状~中軽症感染者は自宅待機・療養でよいと言うのである。
 この人の人との接触を避けるだけで、感染源には手を付けず放置のままの間接的・受け身的手法では、この先どんなに努力しようとも感染が終熄するとは思えない。


なぜ感染が起きるか。感染源-その多くは無症状感染者-がいるからである。市中で無症状感染者はウィルスをばらまき無症状感染者を周囲に産み出し、さらにその輪を拡げていく。その中で高齢者・基礎疾患者などの感染弱者だけに症状が発現し人々は気付く。大多数の発症しない無症状感染者はそのまま通常の市民生活を送り市中に潜伏したままさらに感染を拡げていく。この無症状感染者が感染拡大の元凶である。


市中の感染源密度、即ち、市中を徘徊する無症状感染者を隔離し、その密度を劇的に低下させれば必ず効果が出るだろう。隔離は一気に集中して大規模に行わねばならない。小出し・後出しにしていると、新規感染者増加が後から追いかけてきて効果は出ない。


これは感染源をターゲットとして取り除く攻めの手法である。今から実行できるだろうか。既に初動段階ははるかに過ぎ、感染者数はごまんといるわけだから大規模過ぎて、そんなことは無理と誰しも言うだろう。そして今までのまま、感染源には手を付けることなく、接触を避けるだけの受動的・疫学的手法を続けるのである。
 今回の状況はいつまでたっても感染源には手を付けず放っておく、そのつけが廻ってきたものだ。この状況を打破するためには、無自覚・無症状~中軽症感染者の隔離・入院を早急に実施すべきだ。そのためには大規模臨時・仮設病院が必要である。これを行うには政府・地方自治体の首長のリーダーシップが必要である。


今は重症者にかかりきりで、そこまで手が廻らないと誰しも言うだろう。もっと初動段階で行えば、はるかに楽にできたのだ。ワクチンまでなんとか保たせればと思っているのだろうが、いずれにせよ、これを実施しない限り事態の改善は見込めないだろう。
 医療従事者の数が足りなければ、とにかく宿泊施設に隔離するだけでも市中の感染源密度は低下し効果が出るだろう。
 厚労省、医師、政府、地方自治体の皆様! 無症状感染者を放置するな。隔離・入院・治療せよ。

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