zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

原発汚染トリチウム水の放出-国会全代議士が分割してその選挙選出地で均等に負担すべき

政府は福島原発事故汚染水について、セシウム・ストロンチウムほかの放射性物質を取除いた後の除去仕切れないトリチウム水の貯蔵がまもなく満杯になるとして、海洋放出を近く決定するということだ。
 平将門の子孫である相馬氏や、南北朝争乱の南朝最後の後南朝の、そのまた最後の熊澤王?(信雅王)のいた先祖伝来の地はいま、事故を起こし廃棄作業中の原発と汚染土中間貯蔵施設になっている。避難のために去らねばならなかった地元の人々、特に漁業関係者は風評被害を恐れ、もちろん反対している。


放射能レベルは低く、薄めて海洋放出を行うのは国際的に一般になされている処理方法ということだが、もちろん分離除去できる技術が開発できれば一番よい。
 トリチウム水を濃縮、除去する技術を開発するのが本質的な完全解決法なのであるが、トリチウムは水素の一種(同位元素)なのだが除去が難しい。
 水素は最小の元素で陽子1個からなる水素(hydrogen, proton)がほとんどだが、それにそれぞれ中性子1個、2個付加した(二)重水素(dueterium)、三重水素(トリチウムtritium)の同位体がある。同位体間の化学的特性の違いはきわめて小さく、選別は難しいということなのだろう。
 その次の対策は流入する地下水が放射能汚染されてということだから、原子炉の周囲を地下数十mまでのコンクリート壁で覆い、地下水から遮断する-これは現在の建設技術では難しくないと思うのだが、そういう問題ではないのだろうか。


日本の国としては絶対に必要なことであるが、誰も絶対に引き受けたがらない問題が多々ある。
 その第一はなんと言っても沖縄にある米軍基地問題だろう。
 その次は原子力廃棄物処理施設だろうか。
政府はいやがる地元に押しつけるというのがいつものパタ―ンだ。
そして何十年も解決しないままでいる。


代議士は利権に群がるというのが、拭い去ることのできない体質とも言える習性である。
 利権を押さえて分け与えれば、ありがたがられ、一生恩に着られ、子々孫々まで敬われ、自分の権力、ひいては立身・昇進・出世の源泉になるからだ。


 よく東日本大震災や原発事故の被災地の補償問題で担当の長官になった代議士が、被災地に行って「結局、金が欲しいのだろう」と言って顰蹙を買うのはそうした例である。
 本来、その権限の源泉は国民の税金であり、彼の持ち物ではないはずなのであるが、彼は自分は一手に握っている、自分は偉いと勘違いし、人々は権力に平伏するから、彼はますます勘違いを昂進させ増長し、つけあがって頭に乗る(図に乗る)のである。しかし彼は権力を持っており、平伏してゴマをすらないとおこぼれには預かれないから、仕方なく手を擦(さす)って尊敬するようなまなざしで、ご機嫌を伺うのである。


一方、誰もが引き受けたがらない問題について、彼らは、 ...だけでなく我々も含め誰でも皆そうなのだが、国にとって絶対に必要なことであるとして、ごもっともごもっとも...と総論には賛成するが、それでいて自分の地元だけには来てほしくないという総論賛成・各論反対なのである。


こうした問題には
 (沖縄に集中している)米軍基地
 地上配備型地対空ミサイル(これは秋田県が候補地だったが一旦取り止めになったようだ)
 オスプレイ配備
 使用済み核燃料処理施設
 使用済み核燃料再処理施設
 使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場
 原発事故汚染土中間貯蔵施設
 その後の最終処分処理施設
等々がある


代議士が利権に群がるのとは全く逆に、これらのことは拒否することが代議士の選出地のためであり、自分の政治的生命からしても選挙に勝つためにも絶対に受け入れてはならない、というのが代議士の本音だろう。


 しかし数十年も解決しない事態を進展させるためには、不幸にして当事者になった犠牲者(地元)にだけ負担を負わせるべきでない、というのなら皆で均等に分散して負担するしかないということになる。
 これらの問題のうち少なくともどれか一つは各代議士が引き受けることにする。当事者の地元に押しつけるだけでなく、それを押しつける側-各国会代議士が選出された地元や各都道府県で均等に負担することにする。
 既に米軍基地、原発、原発事故被災地、核燃料廃棄物等を負担しているところは除かれる。
 原発汚染土の仮置き場はいくつかの県にあるが、これだけでは免除というわけにはいかないだろう。
 トリチウム水についても確か大阪府知事が受入れてもよいというような発言が、記憶に誤りが無ければ、あったような気がする。
 使用済み核燃料再処理施設は青森県六ヶ所村が有力な候補地である。
 使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物、「核のごみ」の最終処分場については、長らく政府は選定に苦労していたが、最近、北海道の二町村が第一段階の文献調査に名乗りを上げた。地元住民の一部あるいは多くが、特に漁業関係者や北海道知事は反対しているが。


かって東京都ゴミ戦争ということがあった。
 現在は各区にゴミ焼却場が備わっている。概ね温水プ-ル併設で。
当時東京中のゴミは江東区の埋立地の夢の島に運搬していた。江東区の道路は毎日、ゴミ収集運搬車で満杯になり、汚く悪臭を放った。江東区は改善を申し入れていたが、どの地区も引き受けたがらず、いやなことは他の地区に押しつける。江東区は道路を封鎖してゴミ収集車、ゴミ運搬車の乗入れを実力阻止した。ゴミ戦争である。
 こうしたことを経て改善が図られ、現在、各区にゴミ焼却場が設置され各区で処理している。


日本中のどの自治体でも同じような問題はあり、現在は、ゴミ焼却場や火葬場に連接して温水プ-ルや美術館、文化施設など公共施設が併設されていることが多い。


トリチウム水についても同様に、各代議士がその選出地で、あるいは各都道府県で分担して引き受ける-こうするしかないのではなかろうか。外国から見たら日本中が風評被害になる可能性はあるわけであるが...。

×

非ログインユーザーとして返信する