zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

ロシアの意図的民間施設攻撃-ウクライナの戦線後背地クリミア内深部攻撃(1)

*)ロシアの戦法転換-遠方から攻撃してくる
 ロシアは近接戦での携行型対戦車ミサイル「ジャベリン」などの攻撃による戦力の消耗から、戦法を変え、ウクライナの手の届かぬ戦線後背地(ロシア内陸等)、例えばカスピ海方面から長距離ミサイルを放って攻撃してくる方法に切り換えた。


*)ウクライナ苦戦-マリウポリ・セベロドネツクを救えず
 ウクライナは、オデッサと並ぶクリミア東部に位置する重要港マリウポリも、ドネツク州中心のセベロドネツクも包囲されて、圧倒的な軍事力の差で支援を差し伸べることができず、陥落してしまった。効果的に対処するためには、敵の背後、兵站・集積地を叩く作戦を実施すべきだが、最前線に兵士として行ってもジャベリンは無く、武器に不足し、使用できるのは第二次世界大戦時の旧式のものが多いという事態にもあるようである。


*)敵の背後、兵站・集積地を叩く作戦を実施すべきだが、実際はウクライナではなく、ロシアが行っている
 敵の背後、例えば渡河地点に架かる橋梁への攻撃は最も効果的な例で、ウクライナ軍は戦果を上げた。しかし実際には軍事力の差で、ロシア軍のほうが同じことをより多く行っている。そして東部で武器数に劣り長距離砲も無いウクライナ軍は、じり貧に陥り、マリウポリを失陥し、セベロドネツクも失陥してしまった。
 敵の前線背後の兵站・弾薬集積地を叩くべきだ、と言っても、ロシアはウクライナ軍の手の届かぬロシア領に置くようになっている。これでは叩けない。


*)ロシアは意図的に民間施設・市民を攻撃している
 そしてロシアはウクライナ内部の軍事施設を攻撃し、欧米から援助された兵器を破壊したと公表する。そうした手法は、自軍に損害無く効果的に敵の軍事力を減殺できる点で、理に適(かな)っている。
 しかし多くの場合、ウクライナは軍事施設など周囲に全く無い地域で民間高層ビルが攻撃されたという映像を流し、ロシアは非人道的行為を行っていると非難する。
 英国軍事情報筋は、ロシアは高性能ミサイルが払底して、コントロール精度の劣る旧式のミサイルや長距離砲を使うようになってきていると解説する。


一体どれが本当なのだろう。どれも本当のように見える。恐らくどれも発生全件数の中で部分的には該当する=正しいものがあるのだろう。


ただその中の多くでは、わざと・意図的に民間施設を攻撃しているのではないかと思
えてくるところがある。
(1)攻撃目標として敵軍事施設を狙う正当な戦争行為
(2)精度が悪く市民を巻き込むケース
しかしこれらはごく一部であって
(3)ウクライナ市民間にある反ロシア気運を沮喪・萎縮させ、ロシアに対する恐怖心を植え付け、厭戦気分を高める。
(4)戦闘がロシア側に不利な時に、攻撃が容易で敵にダメージを与えられる民間施設を標的にする。
(5)膠着状態に陥り、戦果が上がらない時に、ロシア国内向け、あるいはプーチン大統領向けに、景気の良い成果・ニュースを創り出す。


上記(3)-(5)は、実は意図的に民間を標的にして攻撃しているのだが、敵軍事施設を破壊したというニュースとして流す。
 どうもこうしたケース、意図的に民間を狙っているケースが相当多いのではないか。

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