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吉村大阪府知事のポピドンヨードうがい薬はコロナへ効果ありの発言。毀誉褒貶様々だが行政では学術的正確さよりも効果を求めるスピードが急務

吉村洋文大阪府知事がポピドンヨードうがい薬はコロナへ効果があると発言。毀誉褒貶様々で、専門家・学者のコメントには--効果があるかもしれないが証明されていない、それを踏まえて使うならよいが。使い過ぎて口腔内の細菌叢の平衡状態が変動しむしろ悪影響を及ぼすか、検証が必要。--なども含まれていた。
 これらもあって吉村知事は翌日予防効果があるというわけではない、と訂正した。


不正確なことは言えないのが学者の性(さが)としても、いかにも現時点での生死の現場から遠い、悠長な感があるのは拭えない。スピード感の無さ-学者と行政の感覚の違いを見る。


問題は目の前の患者、症状である。事は急を要する。学術的な証明の有無は差し当たっての問題ではない。コロナ対策に効果があるかないか。
 以前、ステロイド系の気管支喘息吸入薬が効果があるという報告があった。これなども数例であり、統計学的に母集団の数が十分というわけではない。しかし効果はあった。適切な適用症状の詳細はこれから明らかにされるだろう。今はたとえウィルスそのものを攻撃するのではなくとも、今回のウィルスの中心症状である肺炎による重症化を緩和し、患者の体力温存・抵抗力維持にポジティブな効果があるだろうと予想される。
 高齢者の多くは癌や糖尿病などが主因で死去するが、しかし死亡時の直接の死因で多いのは誤飲性肺炎である。そこから口腔内環境が衛生的に保たれ細菌数が少なければ、誤飲性肺炎が起きても重症化しにくいのではないかと容易に類推される。
 従前からそうした効果は期待されて、一部の洗口液にはそうした効果が記載されているが、ただし括弧書きとして(医学的に証明されていません)と書いてある。


今回吉村知事が示した結果は症例数が少ないとは言え、なによりもまず使用者と不使用者の間には明らかに差がある。それも一般的な細菌数とか、動物実験とかではなく、患者の新型コロナウイルスに対する臨床での結果である。
 これも今後統計的な有意差があるかどうか本格的な試験が行われれば、より正確な結果が出て見解は定着するかもしれない。
 こうした試みを数多く行い、あるものは効果が無く消えてゆき、あるものは効果が認められさらに発展するだろう。自治体首長の発言に失敗や誤りがあれば、マスコミはニュースになると飛びつくだろうが、安倍首相が一私企業の商品を取り上げるならともかく、吉村大阪府知事クラスなら多少の勇み足があってもよいのではないか。まだ少し童顔の趣きが残っていることでもあり、根拠レスの風評ではなくデータに基づいていることでもあるから。


最近の感染者の全国的な蔓延は明らかに第二波の勃発だ。政府の対応は今後に見通しを持って行っているという感じがしない。夏になれば終熄するだろうという淡い期待は外れた。そしてワクチンができればすべて解決するような期待感を持っているのかもしれないが、これまでのインフルエンザ予防薬を見ると、天然痘に対する種痘、結核に対するペニシリンなどのような劇的な特効性があるとは思えない。副作用もあり得る。
 一方、各都道府県の知事は感染者増加という災危に遇って否応なくTVへの露出が高くなり、人柄がそれぞれ見えてくる。吉村大阪府知事や玉城沖縄県知事らは小池都知事とともに、庶民の生活感覚に近い、施策が的確でスピード感があるといった印象を受ける。
 自民党首脳部が新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が政府を飛び越えて施策を決めているとか言って、その活動を取上げ、甘い見通しのまま権力にあぐらをかいていると、将来、ひょっとしてひょっとするかも。なにしろ自民党は単独では選挙で政権を維持する得票数を獲得することはできないのであるから。

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