NATO東京事務所(1)-高市首相訪欧
*)長期的戦略眼に欠けるトランプ外交-世界中が習近平詣でへ走る
トランプ大統領の関税付加政策、グリーンランド併合策、西半球以外への防衛費縮減、NATOへの干与拒否等があって、本来なら、同盟国・友好国・親米国たるべき自由主義陣営は、自国の経済低迷回避・政権支持率改善のために、背に腹は代えられず、中国・習近平詣でを行うことになった。
こうして仏独英加のNATO加盟国、豪・ニュージーランドの準加盟国、印・ブラジル・インドネシア等のBRIXあるいは発展途上国、ロシア・北朝鮮・中央アジア等の元々の親中国など、こぞって習近平詣でを行い、-日本と米国を除くすべてが...-、と言いたいところだが、米国トランプ大統領ですら、選挙票への得点を稼ぐために、習近平詣でに加わった。
長期的戦略眼に欠けるトランプ大統領は、イラン戦争で足を取られ、一刻も早く引き上げたがっているが、わずか3ヵ月というのに、兵器払底も近づきあるという話も聞こえてくる。
トランプ外交の敗北である。
中国の台湾侵攻には、絶好の好機とも思われるが,,。
もし台湾を失陥したら、史上最悪の、最も無能で、最も愚劣な大統領ということになるだろう。
*)NATO東京事務所開設プラン
恐らく岸田元首相が在任時に、働きかけをしたものだろう。
G7あるいはNATO連絡会議に準加盟国として出席した際に、東シナ海・太平洋地域における現下の中国の膨張主義政策や台湾有事に関する情勢を説明し、ウクライナで起きている事象は、東アジアでも同様に起き得る安全保障上の問題であるとの観点で、提起したのではないか。
ほぼ実現しそうな情勢であったが、
仏マクロン大統領が訪中に際して、NATOは対象領域を必要以上に拡げるべきではないと、習近平主席にゴマを擂る発言をしたために、ほぼ中止になった。
マクロン大統領は習近平主席との会談後、経済的な成果を手土産に得て、ホクホク顔だった。
フランスは、ロシアから遠く離れている。バルト海沿岸諸国などのロシア隣接国と違って、切迫感はあまり感じていないのである。
*)第二次トランプ政権の発足で、各国習近平詣で-可能性完全消滅か
これで一旦、先延ばしと思ったが、
第二次トランプ政権の発足により、同盟国・友好国・親米国は、トランプの関税賦課政策のために、自国経済に変調をきたし、中国交易に望みを託して習近平詣でをせざるを得なくなった。
中国が喜ばぬことは、各国はしたがらない。NATO東京事務所の芽は、完全に潰えることになった。
*)NATO加盟国大使団訪日
..と思っていたが、
この4月、NATOは、加盟国大使団を東京へ派遣した。米国代表も含まれていると言う。
まだ芽はあるものか。
ニュースには、在日ルーマニアおよびノルウェー大使館が調整・実現した、と言う。
両国ともロシア近接国である。
*)高市首相、英・伊・G7で提起を
一昨日(令和8年6月13日)、高市首相は、英・伊・G7サミット訪欧へ飛び立った。
各国首脳との会議で、高市首相はNATO東京事務所開設を提起すべきである。
協議事項に含めても公(おおやけ)に取り上げられることは無いだろう。
英伊とも、トランプ関税で否応なく、中国習近平側に押しやられている訳だから、明らかに中国の意向を損ねる提案や共同宣言などはしたがらないだろう。
これはG7でも同じである。英独仏伊加のいずれも(伊はまだか?)、首相または大統領が習近平詣でを行っている。米国ですら、そうである。
これがNATO加盟諸国になると、話は違う。必ず、賛同国が、数カ国またはかなりの数が現れるだろう。トルコはよくわからないが..。
今回の訪欧で提起しても、公式に取り上げられる、あるいは議題で通る可能性は無いだろう。
-それでよい。
今回、提起を実行実施する-それは今後への布石である。
将来への、というより、今後への、というくらいの、そう遠くない近未来に、国際政治情勢の変化に伴い、その必要性が出て来る可能性は、十分にある。
*)NATO東京事務所開設は歓迎されるだろう
もしNATO東京事務所開設が実現すれば、
対ロシアについては、
ロシア隣接国-バルト三国と、スカンジナビア諸国、ポーランド、ほかにウクライナを間に介してではあるが、モルドバ、ルーマニアほか東欧諸国は、明らかに自国の安全保障強化の観点から、重要なプラス案件であり、歓迎するだろう。
自由で開かれたインド太平洋構想の観点からは、
-抑止力の大幅アップになるのは、明らかである。
そして高市政権にとっては、明らかに政治的得点である。
国際関係戦略政策における、明らかに重要な達成点である。
不明瞭なトランプ外交戦略の先行き、台湾有事に関する姿勢を考えても、
将来の米国政治情勢の変動の可能性を考えても、
日本と東アジア諸国にとって、世界性のあるNATO東京事務所開設は、
有意義かつ重要な安全保障事項であり、第一歩の達成点である。