zepeのブログ

いつも株を買っては損を抱え込む長期低迷投資家

ロシア魂-人間の顔をした社会主義:ゴルバチョフ氏逝く(7)

*)ロシアの文化と国民性
 ウクライナ侵略中のプーチン政権下のロシアの若者達の中に、牢屋にぶち込まれ、戦争最前線に送り込まれる可能性があることがわかっていながら、敢えて戦争反対のデモに参加し警官に暴行されては投獄されてゆく者が常にいる。
 農奴解放をめざしたナロードニキ、死刑直前に減刑されシベリヤ送りになったドストエフスキー、良心に従うままスターリンに粛清された者達、彼らはいずれも犠牲者であったが、それでもなお圧制に立ち向かう人々がいた。
 ウクライナで明らかになったように、人々を平気で虐殺する非人道的行為、ポーランドでも行い、恐らくは西側にあまりニュースが漏れ出なかった、あるいは注目されることがなかった旧ソ連内地域での同様な行為。その一方でそれに抗する人もいる。これはロシアの文化でもある。


*)ソ連崩壊は自由主義陣営の勝利か?
 共産主義の否定、ソ連邦の終焉宣言、ソ連崩壊は自由主義陣営の勝利か?
-筆者はそう思わない。


 レーニンの社会主義革命で、農奴解放などそれまでの人民やインテリゲンツァがどうしてもかなえられなかった夢を、一旦はこの世にかなえ、40~50年で地球の半分近くまでその勢力圏を拡げたが、人気が無く停滞に陥り、自ら共産主義国家を崩壊させ終焉させる。
-この国家体制放棄・変革の動きは、革命成立・新体制樹立と同じくらいドラスティックな人事社会的動向であり、ロシアでしか成し得ぬ国民性・文化であると思うのである。


共産主義の本家本元が自ら共産主義を否定する-これでは本家を頼りに追随してきた世界中の共産党・教条主義者は困ってしまうわい...。こんな驚天動地の事態が起こってくるとは思わなかった。ベルリンの壁が崩壊するのも現実に見られるとは思わったことはなかった。
-こうした天と地がひっくり返るようなドラスティックなデーモン的な大胆な革新を行うところが、ロシア的と思うのである。

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